スズキ DR250SHE。

聞いたことがない方も多いのでは?

90年代前半頃のバイクで、今となっては珍しく、懐かしいパッケージングのバイク。

DR250SHE

エンジンは当時のスズキの伝家の宝刀、油冷エンジン。

GSXRの大排気量で実績のあったあの油冷。

ただフィンの形状などはGSXRの油冷エンジンと比べるとかなり空冷チック。

エンジンオイルの循環方式はドライサンプ。

エンジン下部にオイルパンがなく、オイルタンクにオイルが蓄えられていて強制的にポンプで循環させる方式。

ホンダのXRやヤマハのSRなんかと同じでフレームがオイルタンクになっています。

また当時としてはオフロード車では珍しかったんでしょうか、

キックスタートではなくてセル付き。

ガソリンタンクに “ELECTRIC START” と書いてあります。

DR250SHE tank

そして極めつけはサスペンション。

なんと油圧車高調整機能付き。

構造を見た感じでは前後サスペンションともきちんと車高が変わるみたいです。

しかも手元で簡単に調整ができるように、ハンドルに調整用のダイヤルが付いています。

DR250SHE SHC


DR250SHE SHC REAR SHOCK

“SHC”はおそらく SUZUKI HEIGHT CONTROL の略。

当時は各メーカー、いろいろな事に挑戦していました。

成功したものもあれば、失敗したものもあり。

それでもおもしろかったし、そのチャレンジ精神が素晴らしかったと思います。

中でもスズキは特にぶっちゃけた事をやっていた印象があります。

残念ながらこの車両ではSHCは故障していて機能しませんでした。