台湾メーカーのキムコの150ccスクーター、レーシング150。
セルでエンジンがかからなくなったという事で入庫。
同様の不具合の記事は以前にも書いています。
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スタータースイッチでエンジンがかからない① |
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スタータースイッチでエンジンがかからない② |
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スタータースイッチでエンジンがかからない③ |
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スタータースイッチでエンジンがかからない④ |
キーONにして、ブレーキレバー握って、スタータースイッチを押しても反応なし。
ブレーキレバーを握るとブレーキランプは点くから、車体はブレーキレバーを握ったという事は認識しています。
スタータースイッチを押すとブレーキランプの明るさに変化がなく、
スターターリレーの音も聞こえないことから、おそらくスタータースイッチ~スターターリレーのどこかでの接触不良が考えられます。
早速スタータースイッチの点検。
スタータースイッチ脱着の為正面のアッパーカウルの脱着から。
が、ここはキムコ。ちょっと独特な造り。
一般的なスクーターだとまず初めにその正面のアッパーカウルを外して、その後で後ろ側のメーター周りのカウルを取り外すのですが、
このレーシング150はメーター周りのカウルから脱着する構造。
まぁ今回はスタータースイッチの脱着が目的なので都合が良いわけですが、
先入観にとらわれて無理に正面のアッパーカウルを取り外そうとしたら割っていましたね。
手がけたことのない車両のカウル脱着は特に注意しながら慎重に行います。
外したカウルを裏側からのぞくとスタータースイッチに接続されているコネクター発見。
これを外して、
ちょっとツメで引っかかって固定されているので、そこを外すようにしながらスイッチを抜き取ります。
外したスタータースイッチ。
分解できるタイプのものなので樹脂部品を割らないよう注意しながら分解していきます。
けっこう汚れていそう。
この真ん中の金属の部品と、
相手側のこちらの金属の部品で接点が成り立っています。
かなり汚れているのでまずはパーツクリーナーとウエスで清掃。
接点同士が接触していたところは少し光って見えていますが、そこも含めて全体的に被膜がついています。
研磨して被膜を除去。
キレイな金属面が現れてこれで導通も良好になるはず。
防錆予防でグリスを塗ってから組み付け。
あとは外した時の逆の手順で組み付け。
そしてキーをONにしてブレーキ握ってスタータースイッチをON
あっさりエンジン始動。
この後、何度かエンジン切って、またかけてってのを10回くらい繰り返しましたが100%の確率でエンジン始動。
修理完了です。