ホンダのライブディオが入庫。

シートが開かなくなったとの事。

この車両はシャッターキーも付いていて、シートロックもメインキー部で操作するタイプ。

まずはメインキーで通常通りにシートロックの解除を行おうとすると何の手応えもなし。

シートロックワイヤーが切れたか外れたか、あるいはメインキーシリンダー自体の故障?

・メインキーシリンダー自体の故障

・メインキーシリンダー側でのワイヤー外れ

・メインキーシリンダー付近でのワイヤー切れ

これらが原因であれば、直接ワイヤーを手動で引っ張る事でシートロックは解除できます。

そして上記2点が原因であれば修理作業も比較的難しくないです。

厄介なのはシートロック側(トランク側)や中途半端な場所でのワイヤー切れ。

この場合、シートロックの解除が厄介。

シートロックを解除して、シートを開けないことには先に進みません。

シートロックの解除は車種によってはいろいろやって何とか開けることができるものもありますが、

最悪の場合は何かしらの部品を破壊しなければ開ける事ができない事もあります。

 

とりあえずはフロントカウルの取り外し。

が、フロントカウルを正面から留めているボルトが固着!

しかも3本とも。

ハンマーで叩いても、潤滑剤を吹き付けても、ショックドライバーで叩いても外れません。

とりあえずラスペネ(潤滑剤)吹き付けて一晩放置。

翌日改めてショックドライバーで叩いたところでやっと外れました、3本とも。

(この固着したネジの外し方については改めて詳しく書きたいと思います。)

フロントカウルが外れたのでメインキーシリンダーを見てみると、、、

 

メインキーシリンダー側でのワイヤー外れ、ワイヤー切れはありませんでした。

メインキーシリンダーでシートロック解除の操作を行うときちんとワイヤーを引っ張ります。

メインキーシリンダー側は問題ありませんでした。

つまり問題はシートロック側、厄介な方です。

こうなるとまずはシートロックをどうやって解除するか?

この部分は詳しく書けないのですが、このライブディオの場合は何とか他の部品を破壊せずにシートロックの解除ができました。

ひとつだけ言っておくとトランク内側からの作業になりました。

シートロックが解除できたので早速トランクを丸ごと外して、シートロック機構部を見てみると、、、


見事にワイヤー切れ。

ワイヤー交換です。

ただこのワイヤー交換も車体の前から足元を通ってシートロック部まで延びているので外装はほとんど取外す必要があります。

ワイヤーを新品に交換して外装等を組付ける前に動作確認。

問題なくシートロック解除できました。

この確認をやっておかないとまた開かないなんて事になりかねないので、、、

ワイヤーが切れた付近を点検しましたが何か擦れていたり引っかかっていたりはありませんでした。

これといった原因がなさそうなので経年劣化でしょうか。

切れる前に前兆などもなかったようなので防ぎようがないですね。

シートを開けるときに少しでも引っかかったり、重かったりなどの違和感があったら、

早めに点検して対処したほうがいいです。