アイドリングでエンストしてしまうというシグナスXが入庫。

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SE12Jの初期型のシグナスX。

エンジンをかけてみるとたしかにアイドリングが安定しなくて、

そのままにしておくとエンジンが止まってしまう。

でも止まらない時もあるらしい。

走っていても何だかエンジンの調子が良くない感じとのこと。

とりあえずガソリンが入っていることは確認。

エンジンオイルも規定量入っていて、どこからも漏れたりしていない。

こうなると通常は点火系周り・吸排気・圧縮圧力等々、可能性が高そうで手の付けやすいところから順に診ていくわけだが、、、

実はこの型のシグナスは以前に似たような症状を見たことがあるのでそこから診てみる事にします。

どこかというと、

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ここの、

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ここ。

イグニッションコイルです。

ここの端子が怪しいのです。

まずは手前側を点検。

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手前のギボシはしっかり嵌っていて問題なさそう。

で、次はもう一つの奥側。

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ちょっと触っただけで分かるくらい緩々でグラグラでした。

という事でやはりこのシグナスもここの接触不良が原因っぽい。

これに気付かないと意外とやっかいで、

点火プラグを外して火花チェックをした時に、ちょうど接触不良が起こらずに火花が普通に飛んじゃったりすると、

点火プラグ・プラグキャップ・プラグコード・イグニッションコイルあたりはとりあえずOKって判断しかねないんですね。

実は昔、これに気付かずにあっちこっち一通り点検してしまったことがありました。

今回は知っていたので一発です。

ギボシ端子自体はそんなに傷んではいなさそう。

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バイスで少し潰してしっかり嵌るように加工。

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イグニッションコイル側の端子は表面に軽く被膜ができていたので研磨してなるべくキレイに。

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そして腐食防止で軽くグリスを塗って接続。

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これでOK。

ここが原因で点火不良が起きていたはずなので点火プラグも点検。

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点火プラグはイグニッションコイルの下のちょい奥。

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プラグキャップを外してプラグレンチで点火プラグを外します。

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やっぱり結構汚れている。

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電極部が真っ黒。

交換決定。

ただ今回はイグニッションコイルで接触不良がおきていたので


プラグ内部にどんなダメージがあるかも分からないのでどちらにしても交換ですが。

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新品プラグに付け替えてプラグキャップを嵌め込んで完了。

そしてエンジン始動。

アイドリングがばっちり安定。

アクセルを開けると気持ちよくエンジンも回ります。

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修理完了。

初期型シグナス、余裕で10年以上経っているけどまだまだ走れそうです。