ヤマハのアクシストリート。

空冷4スト2バルブの125ccスクーターです。

ヤマハの125ccはシグナスXがメジャーでその影に隠れている感はありますが、

お手頃価格で初めて125ccクラスに乗る人でも手が出しやすいモデルです。

アクシス トリート 18228km

約18,000km走っている2011年モデルのアクシストリート。

エンジンがかからなくなったという事で入庫しました。

まず見てみるとバッテリーが上がっていてスターターが回らない。

キックも試しましたがかなり重い。

不具合があって重いわけではなさそうで、もともと重いようです。

乗っているのは女性の方でキックでのエンジン始動はまずムリだろうと思われます。

実際それぐらい重いです。

そうなるとセルでの始動方法しかなくなります。

一度もバッテリーは替えていないという事なので交換した方がいいですね。

とりあえず今はブースターでバッテリー繋いでセルで始動を試みますがそれでもかからず。

メーターに目をやるとフューエルメーターの針がエンプティーの下。

ガソリンがほとんど入っていない!?

給油口からガソリンの残量を確認するとやはりほとんど入っていない。

これは単なるガス欠?

ガソリン入れてみました。

が、エンジンかからず。

とここで気付いたことが。

ヤマハのフューエルインジェクション(FI)車はイグニッション”ON”にするとフューエルポンプの作動音がするはずなのにその音が聞こえない。

ポンプの近くで耳を澄ましても何も聞こえてきません。

これはヤマハのFI車特有の不具合の可能性あり。

ただ現行の新型シグナスX-SRは新車で異常がなくてもポンプの作動音がよく聞こえなかったので、

一応ヤマハのサービスに問い合わせて聞いてみました。

するとやはりアクシストリートは本来きちんと作動音がするとの事。

作動音がしないのであればフューエルポンプ異常が一番疑われるという事でフューエルポンプ交換決定。

これがヤマハFI車のウィークポイント、フューエルポンプ異常。

ヤマハのFI車全てではないらしいですが、結構多くの車両で出る不具合です。

一部車両はリコールや改善対策やサービスキャンペーンでの発表もありました。

ただそれらの対象になっていない車両もありますが、車両によっては保証延長という対応が取られています。

これは、この該当部位の不具合が出たらメーカー側でメーカー保証を基本的に無期限延長して対応するというもの。


今回のアクシストリートも保証延長の対象車だったのでお客さんには費用的な負担は発生せず。

自腹となると部品代だけでも2万円くらいの出費になってしまいます。

早速新品のフューエルポンプを取り寄せて交換。

取外したポンプは見た目では新品と変わらず異常は見受けられません。

アクシス トリート 18228km

アクシス トリート 18228km

そしてイグニッションをONにすると”ウィーン”という作動音がはっきり聞こえます。

スタータースイッチを押すと簡単にエンジン始動。

やはり原因はフューエルポンプ。

無事修理完了。

 

ヤマハ車で突然エンジンがかからなくなった場合、このようなフューエルポンプの故障が多々あります。

気になる方はいつでもお気軽に相談して下さい。