言わずと知れたヤマハの名車V-MAX。
数年前にようやくフルモデルチェンジして新型になったけど、
それまでは1980年代に発売されてからずっと大きな変更はありませんでした。
今回のV-MAXも1995年モデルの逆車。
今も現役で乗られているV-MAXですがさすがに発売から20年強。
いろんなところが少しずつ傷んできています。
今回は最近クラッチフルードが減るとのことで入庫。
V-MAXはクラッチがワイヤー式ではなく油圧式なのでクラッチオイル(フルード)が入っているのですが、
それが減ってくるとのこと。
通常クラッチフルードは減るものではないので異常です。
最近はクラッチフルードを満タンにしておいても1週間もすると目に見えて減っているという話。
とりあえずレバー周辺の見えるところを目視点検。
漏れている形跡は全く見受けられず。
ホースを辿っていっても漏れはなし。
クラッチレリーズは奥に入ってしまっているので簡単には見えないけど、
そこまでの間では漏れはなさそうです。
そうなるとレリーズがあやしい。
レリーズはこの奥にあるのでまずはステップを外します。
そしてエンジンオイルを抜いてからカバーを外します。
奥の方に見えてきました。
奥まって付いているので写真には写せなかったけど
レリーズの取り付けられている下あたりに湿っぽい汚れが見受けられます。
どうやら原因はレリーズっぽい。
レリーズを取り外す為にクラッチフルードを抜きます。
リザーバータンクを覗くとけっこうな汚れ。
クラッチフルードは通常ブレーキフルードと同じものを使います。
クラッチフルードはエンジンの熱の影響をかなり受けるのでブレーキフルードよりも痛みやすいです。
クラッチフルードを抜いてレリーズのバンジョーボルトを外してレリーズを取り外し。
そしてレリーズの裏側。
汚れています。
それもかなりオイリーに汚れています。
通常ここはオイルに浸っている訳でもなく、オイルが付いているところでもないのでドライな筈。
やはりフルードが減るのはレリーズからの漏れが原因のようです。
ダストシールを外してみると、
内側はさらにオイリー。
そしてピストンを抜きます。
シールがけっこう傷んでいそう。
なかは真っ黒。
フルードをふき取って内部を改めて観察。
結構傷んでますね~
内壁もけっこうボコボコしている。
ピストン側はというと、
こんなですが、オイルシールは、
カピカピでザラザラです。
こっれではフルードが漏れても不思議ではないですね。
さすがに20年以上経っているのでしょうがないでしょう。
今回はレリーズ丸ごと新品交換。
長ナットは再利用なので、取り外します。
新品レリーズASSYを車体に組み付け。
新品のワッシャーを挟んで長ナットを組み付けて、
これまた新品のバンジョーワッシャーを使ってバンジョーボルトを組み付けます。
そしてクラッチフルードを入れてエア抜きしてクラッチ周り完了。
あとはエンジンのカバーを組み付けますが、その前に古いガスケット剥がしてキレイにします。
スクレーパーやオイルストーンを使ってキレイに。
何気にこの作業が大変です。
地味で時間がかかって個人的には好きじゃない作業、、、
カバー側はほとんどガスケットも付いていなくて結構キレイだったので楽でした。
両方キレイにしたら必要なところに液体ガスケットを塗ったうえで、
新品ガスケットを入れてカバーを組み付け。
そしてエンジンオイルを入れます。
V-MAXには硬いオイルがおすすめ。
このV-MAXはもうずっとWAKO’Sのタフツーリングの25W50を入れています。
クラッチフルード、エンジンオイルの漏れがないか確認して完了。
まだまだ現役で行けそうです。